扁桃腺とは、どういう働きをしているのでしょうか、扁桃腺は、のどの周囲にある組織のことをいいます、さまざまな病原菌や雑菌などが、体内に侵入してこないように防ぐ働きをしています。
今までは、「扁桃腺」という呼ばれ方が一般的でしたが、この組織は腺ではないため、「正確にいうと「扁桃」が正しい呼び方になるそうです。
現在でも、扁桃腺という呼び方で使われることが多いので、ここでは扁桃腺として述べていきたいと思います。
この扁桃腺が病原菌などに感染し、腫れることを扁桃腺炎といいます、扁桃腺炎は、大きく急性扁桃腺炎と、慢性扁桃腺炎の2つに分けることができます。
扁桃腺炎になると、かなり高い熱が出て、のどが激しく痛むとともに、身体の関節の痛みも伴います。
最初はのどが痛いことや発熱があることなどから風邪と思う人もいますが、のどの痛みが風邪に比べるとかなりつらいことが多いです。
扁桃腺炎の場合には、市販の風邪薬を飲んでも症状はよくなりません、薬を飲んでも全然よくならず、つらい状態が続く場合には、風邪ではなく、扁桃腺炎による症状である可能性も高いです。
扁桃腺炎の治療には、抗生物質が投与されます、一般的にはペニシリン系の抗生物質が使われています。
扁桃腺炎になったら、望ましくはすぐに診察を受け、抗生物質の投与を受けることで症状が改善されます。
さらに、水分をたくさん取ること、身体をゆっくり休めることで、扁桃腺炎の症状は回復していきます。
扁桃腺は、のどの奥の両脇にある組織のことをいいます、この扁桃腺が通常よりも大きい状態を扁桃腺肥大といいます。
扁桃腺肥大とはいったいどういったものなのでしょうか?
扁桃腺肥大は、肥大の程度によって3段階に分けられています、扁桃腺が肥大しているからといって、普段は特に症状があるわけではありません。
症状がないといわれている反面、一説では、扁桃腺肥大がいびきの原因や、睡眠時の無呼吸状態を作る原因になっているともいわれています。
扁桃腺肥大が原因で、何度も扁桃腺が腫れ、高熱が出るという扁桃腺炎を繰り返す場合があります、この症状がひどくなると手術を検討する必要があります。
また、扁桃腺に病原菌や細菌が常に住み着いている状態で、扁桃腺炎で高熱が出た際に血尿が出ることがあるなど、腎炎が疑われるような場合にも手術が検討されます。
そして、扁桃腺肥大によって、のどをふさぐ面積が通常よりも大きくなりすぎたことによって、気道がふさがれてしまい、常に呼吸が苦しくなる、寝ているときに無呼吸状態になるなどの症状が出たときにも手術を検討することが多いようです。
扁桃腺には、さまざまな病原菌や雑菌などが、体内に侵入してこないように防ぐという大切な働きがあるため、手術によって扁桃腺を切除するということは、体内に病原菌や雑菌などが侵入しやすくなるということになります。
そういったリスクを考えると、安易に扁桃腺を切除するという手術は行われないことが多く、現状の病状を見て判断されることが多いようです。
また、片側の扁桃腺を残して、片方の扁桃腺だけ切除するという手術が行われることもあります。
扁桃腺炎は、急性扁桃腺炎と慢性扁桃腺炎があります、ここでは、急性扁桃腺炎について、詳しく述べてみたいと思います。
急性扁桃腺炎の特徴的な症状は、38度を越える高熱が出て、頭痛や倦怠感をともないます、身体のあちこちの関節が痛み、のどの痛みはかなり激しいものです。
急性扁桃腺炎の原因となる菌は、インフルエンザ菌、黄色ブドウ球菌、溶血連鎖球菌、肺炎球菌などがあげられます。
そしてこれらの細菌は、のどにいつも付着していて、普段は特に影響はありませんが、過労などで身体が疲れているとき、風邪を引いたことなどがきっかけで、増殖して、扁桃腺に感染していきます。
このように、扁桃腺が細菌に感染した状態を急性扁桃腺炎といいます。
急性扁桃腺炎の原因は細菌であるため、抗生物質の投与が効果的といわれています、そして治療には、ペニシリン系の抗生物質が用いられるのが一般的です。
また、38度を超える高熱や、のどの激しい痛み、関節の痛みなどの症状を緩和するために、鎮痛剤や解熱剤が投与されることも多いです。
薬物以外では、十分な水分と栄養、睡眠をとることが急性扁桃腺炎の症状を緩和するために必要とされます。
急性扁桃腺炎を防ぐには、身体の免疫力を高めるが大切になります、また、外から帰ったら必ずうがいをして手を洗うという習慣を身につけることも大切です。
疲れたら、無理をせずに身体を休めるようにして、病原菌に感染しないことも、急性扁桃腺炎を防ぐ大切なポイントといえます。
扁桃腺炎は、急性扁桃腺炎と慢性扁桃腺炎があります、ここでは、慢性扁桃腺炎について、詳しく述べてみたいと思います。
急性扁桃腺炎を何度も繰り返すことで、次第に慢性化していくことがあります、こういった状態を慢性扁桃腺炎といいます。
慢性扁桃腺炎になると、急性扁桃腺炎の症状を何度も繰り返すようになります、一般的には、1年の間に3回~5回繰り返すような慢性扁桃腺炎は、特に習慣性扁桃腺炎とも呼ばれています。
慢性扁桃腺炎の症状は、急性扁桃腺炎の症状と同じですが、さらに、病巣感染が起こり、たとえば、腎臓や関節などに著しいダメージを与え、腎炎や激しい関節痛、関節リウマチなどの原因となる場合もあります。
このように慢性扁桃腺炎になると、急性扁桃腺炎の症状を繰り返すだけでなく、他の病気も併発してしまうことがあり、身体に与えるダメージはとても大きいものになります。
慢性扁桃腺炎の症状がひどい場合には、扁桃腺の切除手術が検討されることになります。
扁桃腺があるから、扁桃腺炎になってしまうのですが、その反面で扁桃腺には、さまざまな病原菌や雑菌などが、体内に侵入してこないように防ぐという大切な働きがあります。
扁桃腺の切除によって、体内に病原菌や雑菌などが侵入しやすくなるなどのリスクもあります。
そのため、扁桃腺の切除を行なうかどうかについては、とても慎重に検討されることが多いです。
食生活、生活習慣を改善することで、体質改善を図り、免疫力を高めることで、慢性扁桃腺炎であっても、症状を悪化させずに済む可能性も高まります。
慢性扁桃腺炎の治療は、薬や手術だけに頼らず、自分自身でも体質改善や免疫力を高めるよう努力することも大切なのです。
扁桃腺を摘出することになった場合、どういった手術を受けることになるのでしょうか?
扁桃腺の摘出手術は全身麻酔で行なわれます、扁桃腺の摘出手術のタイミングは、熱が
なく、他の病気を併発していない時期で、扁桃腺も安定している状態のときに行なわれることが多いです。
扁桃腺の摘出手術は、扁桃腺の周りを覆う皮膜をはがして、扁桃腺を摘出します、術後は扁桃腺の切除部分から出血があります。
この出血が治まるのには個人差がありますが、通常は1週間から10日間くらいは、扁桃腺を切除した痕から出血があると言われています。
この出血が続いている期間は入院生活を送ることになり、出血が治まったと診断された頃に退院の時期が決まることが多いようです。
扁桃腺の摘出手術を受けたあとの入院期間中は、流動食から始まり、徐々に普通の食事に変えて慣らしていきます、ただし、あまり硬いものなどは、しばらく控えたほうがいいようです。
退院後、通院して扁桃腺切除痕の診察などを受け、体力が回復してきたら、徐々に学校や会社など、普通の生活に戻ることができます。
ただし、手術で体力が落ちていること、特に扁桃腺を切除したことで食事が普段よりも取れない期間もあったことから、免疫力をはじめ、身体が通常よりも弱い状態であるといえます。
そのため、しばらくは慎重に、無理をせず日常生活を送るよう心がけることが必要になります。
また、扁桃腺を切除しているので、今まで扁桃腺がブロックしていた病原菌や細菌が体内に侵入する可能性もあります。
そのため、規則正しい生活を送る、バランスのよい食事を取って免疫力を高めるなど、日々の生活習慣を見直し、体力を落とさないように気をつける必要があります。
鏡で扁桃腺を見たときに、扁桃腺の表面に白い膿のようなものが出ていると病院を訪れる人がいらっしゃるそうです。
この扁桃腺の表面に見える白い膿のようなものはいったいどういうものなのでしょうか?また何かの病気なのでしょうか?
扁桃腺の表面に白い膿のようなものが見える場合、白苔か膿栓である可能性が高いです。
まず、白苔から説明してみましょう、扁桃腺には、病原菌や細菌が体内に侵入するのを防ぐ働きがあります。
白苔は、扁桃腺で病原菌や細菌が炎症を起こし、白血球がその病原菌や細菌を殺すための戦いが終わったあとや、戦いの最中にあらわれるものです。
白苔は、その戦いで死滅した細菌や白血球の残骸が陰窩部と呼ばれる扁桃腺のくぼみに付着したものです。
もし、この白苔が扁桃腺についているときに、のどが痛かったり、熱があったりしたら、急性咽頭炎や急性扁桃腺炎の場合もあります、そのような場合はすぐに病院で診察を受けることをおすすめします。
また、扁桃腺の陰窩部に細菌の死骸や食べ物のカスがたまります、これを膿栓といいます、この膿栓が陰窩部から押し出され、扁桃腺の表面に白い膿が出ているように見えることがあります。
膿栓がたまると口臭の原因となることもあります、そういった場合には、膿栓を吸引したり、腺窩を洗浄したりという処置が行なわれます。
この処置は1度行なったからといって、陰窩部が完全にきれいにはならず、何度か繰り返し、膿栓吸引や腺窩洗浄を行なう必要があります。
扁桃腺の病気には、どういったものがあるのでしょうか?
まず、扁桃腺炎が挙げられます、扁桃腺炎は急性扁桃腺炎と慢性扁桃腺炎があります、扁桃腺炎は、激しいのどの痛み、高熱、関節の痛み、頭痛など、つらい症状を伴います。
扁桃腺炎の症状が悪化することで、扁桃周囲炎や扁桃周囲膿瘍になることがあります、扁桃周囲炎は、扁桃腺炎の炎症が扁桃腺だけではなく、扁桃腺を覆う被膜を越えて、扁桃腺の周りの組織にも炎症が広がることをいいます。
そして、扁桃周囲炎が悪化して腫れがひどくなってくると、膿が溜まるようになってしまいます、このような状態を扁桃周囲膿瘍といいます。
また、扁桃腺のあるのど全体で見ると、咽頭炎や声帯ポリープ、炎喉頭蓋炎、喉頭炎、喉頭気腫などさまざまな病気があります。
病気によっては、手術による切除が必要になるもの、投薬治療だけで治せるものなどさまざまです。
扁桃腺をはじめとするのどは、なにか病気になったときに比較的自覚症状がでやすい部位といえます。
のどが痛い、または食べ物や飲み物を飲み込むときにのどが痛い、違和感がある、など自覚症状がある場合には、すぐに病院で診察を受けることをおすすめします。
のどの病気には、がんのように、発見が遅れると治療や手術が難しくなる怖い病気もあります。
痛みだけでなく、声がかすれる、ものが飲み込みにくいなど、なんらかの症状がある場合には、必ず病院で診察を受け、早期に治療を受けるようにしましょう。
扁桃腺やのど、口の中にできるがんにはどういったものがあるのでしょうか?
のどや口の中は、さまざまな部位で構成されています、のどや口の中には、扁桃腺をはじめ、咽頭部、舌などがあります。
そしてそういった部位すべてにがんができるのです、そして、のどや口の中のがんは、発見や治療が遅れると発声をはじめ、さまざまな機能障害を伴います。
そのためにも、早期発見、早期治療を受けることが大切になります。
のどや口の中にできるがんとしては、舌がん、喉頭がん、咽頭がんなど、さまざまながんが上げられます。
咽頭がんは、さらに、鼻の突き当たり付近に発症する、上咽頭がん、扁桃腺などに発症する中咽頭がん、食道の手前にできる下咽頭がんの3つに分けられます。
のどや口は、耳や鼻、食道、頭部などあらゆる臓器とつながっていて、これらの部位にがんを発症すると、日常生活に大きな支障があることが多いのです。
頭部や頸部、そして顔面にできるがんは総称して「頭頸がん」と呼ばれていますが、のどや口の中にできるがんもこの「頭頸がん」に含まれます。
これらのがんは主に耳鼻咽喉科にて治療が行なわれますが、これら「頭頸がん」の特徴として、タバコやアルコールの影響が大きいといわれています。
特に口の中やのどや食道は、タバコの煙やアルコールが直接触れる部位になります、そのため、「頭頸がん」を発症する人は、タバコを吸う人や、アルコールを摂取する人が多いともいわれています。
あくまでも統計上のことであり、タバコを吸ったり、アルコールを飲んだりしてもがんを発症しない人もいれば、その逆もあります。
口の中やのどは他の臓器に比べると、自覚症状を感じやすい部位ですので、何か変化を感じたら、悪い病気の可能性もあるということを忘れずに、診察を受けるようにしましょう。
扁桃腺をはじめ、のどの痛み、腫れなどの症状にはどういった薬が処方されるのでしょうか。
扁桃腺炎の場合には、のどの腫れを抑えるために、ペニシリン系の抗生物質が投与されることが多いです。
また、痛みが激しい場合には、鎮痛剤や消炎剤が処方されることもあります、抗生物質や鎮痛剤は、特に正しい処方で正しい服用をする必要があります。
効き目が強い反面、アレルギーや他の疾病で服用している薬との飲み合わせによっては、身体に悪い影響が現れることもあります。
抗生物質や鎮痛剤の処方を受ける際には、現在服用している薬や持病などを医師に明確に伝える必要があります。
また、病院で処方される薬以外にも、市販の薬でものどの薬があります、一般的でよく使われているものが、うがい薬や、痛みがあるときにのどに直接塗ったり、スプレーしたりする薬、トローチなどです。
そのほか、民間伝承的に伝わる薬効成分を含んだ食品などにものどによいとされるものがあります。
たとえば、市販されているのど飴は、カリンをはじめ、さまざまな植物や薬草、ハーブなどが含まれています。
また、漢方薬やサプリメント、健康食品などでも、のどによいとされるものがたくさん販売されていて、いわゆる西洋医学に頼らずに、のどの健康を保ちたいという人などに多く愛用されています。
ニュージーランド産のマヌカハニーというはちみつは、免疫力が高まると評判の健康食品で、普通のはちみつに比べとても効果ですが、世界中でたくさんの人に愛用されています。
免疫力を高めるということは、扁桃腺をはじめ、のどにとって大変効果的な作用ですので、こういった健康食品を取り入れることで、扁桃腺の健康状態も保たれることになります。
体質改善が図れる栄養食品やサプリメントは、一般の薬との副作用も少ないことから、積極的に取り入れている人も多いようです。
鏡の前で口を大きくあけてのどを覗き込んでみると、のどは少し複雑な形をしています。
風邪を引いたりするとのどが痛くなりますが、そのときによく扁桃腺が腫れているといわれることがあります。
扁桃腺は腫れているといわれてのどを覗き込むと、のど全体が赤く腫れていることもあります、いったい扁桃腺とは、のどの、どの部分のことをいうのでしょうか?
のどは、大きく分けると咽頭と喉頭の2つの部位から構成され、のどの範囲としては、鼻の奥から声帯の下のほうの部分までが含まれます。
口を大きく開けて下を突き出すと、のどがよく見えます、まず、のどの奥の中央に垂れ下がっているものが「口蓋垂」と呼ばれている部位です。
「口蓋垂」の両脇にあるのが、正式には「口蓋扁桃」と呼ばれる扁桃腺です、その後ろにあるのが「咽頭側索」で、のどの奥に見えるのが「咽頭後壁」と呼ばれる部分で、通常は、口を開けて見えるのはこの4つの部分です。
そのほか、自分で口を開けた状態では見ることができませんが、舌の奥にある「舌扁桃」や、上あごに中央にあるアデノイドとも呼ばれる「咽頭扁桃」や、上あごの左右両脇にある「耳管扁桃」があります。
特に扁桃腺のある、咽頭部分は上咽頭、中咽頭、下咽頭の3つに分けられます、上咽頭には、咽頭扁桃や、耳管扁桃があり、中咽頭には、扁桃腺と呼ばれる口蓋扁桃、舌扁桃があります。
この上咽頭と中咽頭では、外部から体内に侵入しようとする病原菌や細菌などの完成を防ぐ免疫組織である扁桃部位がいくつも存在しています。
口の中はさまざまな部位で構成されるとともに、それぞれが大切な役割を担っています、病気などでこれらの部位に問題が生じ、機能しなくなることで、さまざまな障害が発生しすることになるのです。